はじめての世界名作絵本シリーズ
2025年06月05日
【絵本レビュー】干支の秘密がわかる! 『十二支のはじまり』(ポプラ社)
【絵本レビュー】干支の秘密がわかる!
『十二支のはじまり』
(文:中脇初枝/美術:すずきえりな/作画:椛島義夫/解説:西本鶏介/ポプラ社)
はじめに 〜干支の秘密がわかる!〜
お正月になると話題にのぼる「干支(えと)」。でも、なぜ12種類の動物が選ばれたのか、なぜこの順番なのか、猫がなぜ入っていないのか…そんな疑問を解決してくれるのが、この絵本『十二支のはじまり』です。親しみやすいイラストとわかりやすい文章で、子どもたちに干支の由来を楽しく伝えてくれます。
あらすじ 〜動物たちの競争の物語〜
昔々、神様は動物たちに「正月の朝、御殿に来た順に一年の大将にする」とお触れを出しました。動物たちは一番乗りを目指して大はりきり。ねこは日付を忘れてしまい、ねずみに尋ねると、ねずみはわざと嘘を教えます。牛は自分の足が遅いことを考え、前の晩から出発。その背中にねずみがこっそり乗り、御殿の門が開くと同時に飛び降りて一番乗りを果たします。こうして、ねずみ、牛、虎、うさぎ、龍、蛇、馬、羊、猿、とり、犬、猪の順に十二支が決まりました。ねこはねずみに騙されたことを知り、それ以来ねずみを追いかけるようになったといいます。
ちなみに、ギリギリで間に合わなかったいたちは、神様になんとかお願いをして「月のはじめの日を『ついたち』と呼ぶ」ようにしてもらったのだとか。
読み聞かせしてみて感じたこと 💭
子どもたちは、動物たちの個性豊かな行動に興味津々でした。特に、ねずみが牛の背中に乗って一番になる場面では、「ずるい!」と声を上げる場面も。また、ねこが騙されてしまう場面では、「かわいそう」と同情する様子も見られましたよ。干支の順番を覚えるきっかけにもなり(まだ全然覚えていませんが笑)、楽しく学ぶことができました。
おすすめ年齢 🎂
3歳〜6歳ごろ
👉 干支に興味を持ち始めるこの時期にぴったり。読み聞かせはもちろん、ひとり読みの練習にも最適です。
ちょこっと豆知識 ✏️
『十二支のはじまり』は、ポプラ社の「はじめての世界名作えほん」シリーズの第17巻として出版されています。親しみやすい絵柄とわかりやすい文章で、子どもたちに干支の由来を紹介しています。また、児童文学者・西本鶏介氏による解説も巻末に掲載されており、親子でお話への理解を深めることができます。
読み聞かせのちょこっとコツ 🎤
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動物の声を変えて読む
それぞれの動物のセリフを声色を変えて読むと、子どもたちの興味を引きやすくなります。 -
干支の順番を一緒に覚える
物語の後に、干支の順番を一緒に声に出して覚えると、記憶に残りやすくなります。 -
猫と鼠の関係を話し合う
ねこがねずみを追いかける理由について、子どもたちと話し合うことで、物語の理解が深まります。
まとめ 🌿
『十二支のはじまり』は、干支の由来を楽しく学べる絵本です。動物たちの個性豊かな行動や、猫と鼠の関係など、子どもたちの興味を引く要素がたくさん詰まっています。お正月の時期に限らず、干支に興味を持ち始めた子どもたちにぜひ読んであげたい一冊です。
ゆるりこ宅の寝室には赤いおうちがあります!
ここから1冊読むのが習慣です。贈り物にもオススメ♩
2025年06月04日
【絵本レビュー】繰り返しのリズムが楽しい!『三びきのくま』(ポプラ社)
【絵本レビュー】繰り返しのリズムが楽しい!
『三びきのくま』
(文:中脇初枝/絵:林一哉/美術:門野真理子/解説:西本鶏介/ポプラ社)
はじめに 〜繰り返しのリズムが楽しい!〜
子どもたちは、繰り返しのあるお話が大好きです。『三びきのくま』は、そんな繰り返しのリズムが心地よく、読み聞かせにぴったりの絵本です。親しみやすいイラストとわかりやすい文章で、初めての世界名作えほんとしておすすめの一冊です。
あらすじ 〜くまたちの家に迷い込んだ女の子〜
大きいくま、中くらいのくま、小さいくまの三びきが、森の中の家で仲良く暮らしていました。ある日、三びきが散歩に出かけている間に、森で迷子になった女の子がくまたちの家を見つけます。女の子は、くまたちのスープを飲み、椅子に座り、ベッドで眠ってしまいます。やがて帰ってきたくまたちは、自分たちの家の中が変わっていることに気づきます。驚いたくまたちと女の子の出会いは、どのような結末を迎えるのでしょうか。
読み聞かせしてみて感じたこと 💭
文中に何度も出てくる「おおきい」「ちゅうくらい」「ちいちゃい」という繰り返しの表現に興味津々でした。特に、小さいくまのセリフになると、声を高くして真似をする姿が微笑ましかったです。また、女の子がくまたちの家で自由に振る舞う場面では、「ダメだよねぇ」と言っていて、物語に引き込まれている様子が伝わってきました。
おすすめ年齢 🎂
3歳〜6歳ごろ
👉 繰り返しの表現やサイズの違いを楽しめるこの時期にぴったり。読み聞かせはもちろん、ひとり読みの練習にも最適です。
ちょこっと豆知識 ✏️
この絵本は、ポプラ社の「はじめての世界名作えほん」シリーズの第26巻として出版されています。文章は中脇初枝さん、イラストは林一哉さんが手がけており、親しみやすい絵柄とわかりやすい文章で、子どもたちに世界の名作を紹介しています。
読み聞かせのちょこっとコツ 🎤
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声のトーンを変えて読む
くまたちの「おおきい」「ちゅうくらい」「ちいちゃい」に合わせて、声の大きさやトーンを変えると、子どもたちの興味を引きやすくなります。 -
繰り返しのフレーズを一緒に言ってみる
「誰がスープを飲んだの?」など、繰り返しのフレーズを子どもたちと一緒に言ってみると、参加型の読み聞かせになります。 -
イラストを指差しながら読む
女の子がスープを飲んだり、椅子に座ったりする場面では、イラストを指差しながら読むと、子どもたちの理解が深まります。
まとめ 🌿
『三びきのくま』は、繰り返しのリズムと親しみやすいイラストで、子どもたちの心をつかむ絵本です。読み聞かせを通じて、物語の楽しさや登場人物の気持ちを考える力を育むことができます。親子で一緒に、くまたちの家での出来事を楽しんでみてはいかがでしょうか。
2025年06月02日
【絵本レビュー】やさしさの連鎖が心に響く『しあわせなおうじ』(ポプラ社)
【絵本レビュー】やさしさの連鎖が心に響く
『しあわせなおうじ』
(文:中脇 初枝/絵:高野 登・すずき えりな/解説:西本 鶏介/ポプラ社)
はじめに 〜やさしさの連鎖が心に響く〜
子どもたちに「思いやり」や「自己犠牲」の大切さを伝えるのは、言葉だけでは難しいものです。そんな時、この絵本『しあわせなおうじ』は、物語を通じて深い愛と優しさを教えてくれます。オスカー・ワイルドの名作を、子どもたちにもわかりやすく、そして美しいイラストで描いた一冊です。
あらすじ 〜王子とつばめの心温まる物語〜
町の広場に建てられた「しあわせなおうじ」の像は、金箔や宝石で飾られ、町の人々の誇りでした。しかし、その像には王子の魂が宿っており、町の貧しい人々の姿を見て涙を流していました。
ある日、南の国へ向かう途中のつばめが、王子の像の足元で休んでいると、王子の涙に気づきます。王子はつばめに、自分の体を飾る宝石や金箔を貧しい人々に届けてほしいと頼みます。
つばめは最初は戸惑いながらも、王子の願いを聞き入れ、宝石や金箔を町の人々に届けます。やがて、王子の像は飾りを失い、つばめも寒さで弱っていきますが、二人の間には深い絆が生まれていきます。
読み聞かせしてみて感じたこと 💭
娘は真剣な表情で聞き入っていました。王子とつばめの行動に心を打たれたのか「悲しいね」と言っていましたが、何をどう感じたのかはうまく言語化できないようでした。それでも、この本が思いやりの心が芽生えるきっかけとなればいいなと思います!
おすすめ年齢 🎂
5歳〜小学校低学年
👉 感情の機微を理解し始めるこの時期に、思いやりや自己犠牲の大切さを伝えるのに適しています。
ちょこっと豆知識 ✏️
『しあわせなおうじ』は、アイルランドの作家オスカー・ワイルドによって書かれた短編童話です。この絵本は、ポプラ社の「はじめての世界名作えほん」シリーズの第19巻として出版され、子どもたちにもわかりやすく翻案されています。
読み聞かせのちょこっとコツ 🎤
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感情を込めて読む
王子の悲しみやつばめの優しさを、声のトーンや表情で表現すると、子どもたちの共感を引き出しやすくなります。 -
イラストを活用する
美しいイラストを指差しながら、物語の情景を説明すると、子どもたちの理解が深まります。 -
読み終わった後に感想を聞く
「王子はどうして宝石をあげたのかな?」「つばめはなぜ寒い中でも飛んだのかな?」など、問いかけることで、子どもたちの思考を促します。
まとめ 🌿
『しあわせなおうじ』は、自己犠牲や思いやりの大切さを、子どもたちに優しく伝えてくれる絵本です。王子とつばめの行動を通じて、他者を思いやる心の美しさを感じることができます。親子で一緒に読みながら、心温まる時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
2025年04月30日
【絵本レビュー】思いやりが幸せを呼ぶ『金のがちょう』(ポプラ社)
【絵本レビュー】思いやりが幸せを呼ぶ、心温まるグリム童話
『金のがちょう』
(文:中脇 初枝/絵:櫻井 美知代・岡部 順/解説:西本 鶏介/ポプラ社)
はじめに 〜優しさが織りなす奇跡の物語〜
グリム童話の中でも人気の高い『金のがちょう』は、思いやりの心がもたらす幸運と、周囲の人々とのつながりを描いた物語です。ポプラ社の「はじめての世界名作えほん」シリーズでは、子どもたちにもわかりやすく、美しいイラストとともにこの物語を楽しむことができます。
あらすじ 〜末っ子の優しさが起こす不思議な出来事〜
ある村に、三人の兄弟が住んでいました。長男と次男は賢いけれども自分勝手で冷たい性格でしたが、末っ子のハンスは心優しく、誰にでも親切に接していました。
ある日、ハンスは森で困っている小さなおじいさんに出会います。彼はおじいさんに食べ物を分け与え、親切にしました。すると、おじいさんはお礼に金色の羽を持つがちょうをハンスに授けます。
ハンスが宿屋に泊まると、宿屋の娘たちが金のがちょうを見て、羽を一枚取ろうとします。しかし、娘たちはがちょうにくっついて離れなくなってしまいます。その後も、がちょうに触れた人々が次々とくっついていき、長い行列ができました。
その騒動を見たお城の王様は、笑わないことで有名な娘を笑わせた者に娘を嫁がせると宣言します。ハンスと長い行列を見た王女は思わず笑い出し、ハンスは王女と結婚することになりました。こうして、ハンスの優しさが幸せを呼び込んだのです。
読み聞かせしてみて感じたこと 💭
子どもたちは、がちょうに人々がくっついていくユーモラスな展開に大笑いしながらも、ハンスの優しさや思いやりの大切さを自然と学ぶことができます。物語のテンポも良く、読み聞かせにぴったりの一冊です。
おすすめ年齢 🎂
3歳〜6歳ごろ
👉 幼稚園〜小学校低学年のお子さまにぴったり。ひらがな中心の読みやすい文章と、親しみやすいイラストで、初めての読み聞かせにも最適です。
ちょこっと豆知識 ✏️
『金のがちょう』は、グリム兄弟によって収集されたドイツの民話の一つです。物語は、思いやりや親切心が報われるという教訓を含んでおり、世界中で親しまれています。
読み聞かせのちょこっとコツ 🎤
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登場人物の声を使い分けよう
ハンスの優しい声、おじいさんの不思議な声、くっついてしまう人々の驚いた声など、登場人物の声を変えて読むと、物語がより生き生きと伝わります。 -
子どもたちと一緒に笑おう
がちょうに人々がくっついていく場面では、子どもたちと一緒に笑いながら読むことで、楽しい雰囲気を作り出せます。 -
物語の教訓を話し合おう
読み終えた後、「優しさって大切だね」「親切にするといいことがあるね」など、物語から得られる教訓について子どもたちと話し合うと、理解が深まります。
まとめ 🌿
『金のがちょう』は、思いやりや親切心の大切さをユーモラスに描いたグリム童話です。ハンスの優しさがもたらす奇跡の物語は、子どもたちにとって心温まる教訓となるでしょう。読み聞かせを通じて、親子で楽しい時間を過ごしながら、大切な価値観を共有できる一冊です。
2025年04月24日
【絵本レビュー】おならで大活躍!?『へっこきよめさま』(ポプラ社)
『へっこきよめさま』
(文:中脇初枝/絵:林桂子・門野 真理子/解説:西本 鶏介/ポプラ社)
はじめに 〜笑いと教訓が詰まった日本の昔話〜
日本の昔話には、ユーモアと教訓が巧みに織り交ぜられた作品が多くあります。『へっこきよめさま』もその一つ。おならが引き起こす騒動を通じて、個性や思いやりの大切さを伝えてくれます。
あらすじ 〜おならがもたらす騒動と幸せ〜
昔々、ある村に働き者で美しいお嫁さんがやってきました。彼女には一つの秘密がありました。それは、とても大きなおならをすること。ある日、我慢できなくなったお嫁さんが放ったおならで、家の天井が吹き飛び、お姑さんまで吹き飛ばされてしまいます。困った夫は、お嫁さんを実家に帰すことに。
帰り道、お嫁さんは困っている人々に出会います。小間物屋さんが柿が食べたくて困っていると、お嫁さんはおならで柿を落として驚かせます。また、大きな船が動けなくなっていると、おならで動かして助けてあげます。元お嫁さんのおならは、次々と人々を助け、感謝されることに。最終的には、夫もお嫁さんの特技を認め、再び一緒に暮らすことになります。
そして、おならを存分に放っても平気なように家の奥に丈夫な一間を用意しました。それから、ここを「へや」というようになったとか。
読み聞かせしてみて感じたこと 💭
子どもたちは、おならの音や騒動に大笑いしながらも、お嫁さんの優しさや思いやりに心を動かされます。ユーモアを交えた物語は、子どもたちの興味を引きつけ、楽しい読み聞かせの時間になりますよ。ゲラゲラ笑える絵本って意外と少ないので、我が家ではよく読んでいます。
おすすめ年齢 🎂
3歳〜6歳ごろ
👉 幼稚園〜小学校低学年のお子さまにぴったり。ひらがな中心の読みやすい文章と、親しみやすいイラストで、初めての読み聞かせにも最適です。
ちょこっと豆知識 ✏️
「へっこきよめさま」は、日本各地に伝わる昔話の一つで、地域によってさまざまなバリエーションがあります。おならをテーマにしたユーモアあふれる物語は、子どもたちに人気があります。
読み聞かせのちょこっとコツ 🎤
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おならの音を楽しく表現しよう
「ぶわーん!」と、おならの音を大げさに読むことで、子どもたちの笑いを誘います。 -
登場人物の感情を声で表現しよう
お嫁さんの困った様子や、夫の怒り、困っている人々の驚きなど、感情を声のトーンで表現すると、物語がより生き生きと伝わります。 -
物語の教訓を話し合おう
読み終えた後、「自分の特技を活かすことの大切さ」や「思いやりの心」について子どもたちと話し合うと、理解が深まります。
まとめ 🌿
『へっこきよめさま』は、ユーモアと教訓が詰まった日本の昔話です。おならというユニークなテーマを通じて、個性や思いやりの大切さを伝えてくれます。読み聞かせを通じて、親子で楽しい時間を過ごしながら、大切な価値観を共有できる一冊です。


















