生活の絵本
2025年04月23日
【絵本レビュー】『かってもまけてもいいんだよ』(主婦の友社)
勝ち負けより大切なことを教えてくれる一冊
『かっても まけても いいんだよ』
(作:オーレリー・シアン・ショウ・シーヌ/訳:垣内 磯子/主婦の友社)
はじめに 〜感情との向き合い方を学べる絵本〜
子どもたちは日々の遊びや競争の中で、勝ちたい気持ちや負けたときの悔しさを経験します。『かっても まけても いいんだよ』は、そんな感情との向き合い方を、ユニコーンのガストンと一緒に学べる絵本です。このシリーズは、子どもたちが自分の気持ちを理解し、適切に表現する力を育むことを目的としています。
あらすじ 〜ガストンの成長物語〜
ユニコーンの男の子、ガストンはサッカーの試合でなかなか活躍できず、シュートが決まらないことにイライラしてしまいます。さらに、友だちに笑われてしまい、ますます怒りが募ります。そんなガストンに、ママは「いつも勝てるとは限らないよ。大切なのはゲームを楽しむこと」と優しく伝えます。ガストンはママの言葉を受け入れ、すねたり怒ったりせずに、楽しむことの大切さを学んでいきます。
読み聞かせしてみて感じたこと 💭
子どもたちは、ガストンの気持ちに共感しながら物語を楽しんでくれました。特に、感情がたてがみの色で表現される描写は、視覚的にもわかりやすく、子どもたちの興味を引いていたように思います。読み終わった後に、「負けても楽しかったらいいんだよね」と子どもがつぶやいたのが印象的でした!
実は去年の運動会のかけっこで、お友達に負けて大泣きしたことがあり…。(もう1回走りたい!!と大号泣の大騒ぎでした
)
今年も癇癪を起こしそうだなと思って事前にこの絵本を読み聞かせておいたのですが、なんと、「負ける時もあるんだよ」と負けてもすんなり受け入れていました!!!
なかなか説得するのは難しいですが、こうやって絵本のおかげでソーシャルスキルがアップしているなぁと感動しました!
おすすめ年齢 🎂
4歳〜6歳ごろ
👉 幼稚園〜小学校低学年のお子さまにぴったり。感情のコントロールや自己表現を学び始める時期に最適な内容です。
ちょこっと豆知識 ✏️
この絵本は、パリ第3大学で児童心理学とコミュニケーションについて学んだ著者によるソーシャルスキルを学ぶシリーズの一冊です。主人公のガストンは、気分によってたてがみの色が変わるユニコーンの男の子。感情を視覚的に表現することで、子どもたちが自分の気持ちを理解しやすくなっています。
読み聞かせのちょこっとコツ 🎤
-
感情の変化を声のトーンで表現しよう
ガストンのイライラやママの優しさを、声のトーンや表情で表現すると、子どもたちが感情の違いを感じ取りやすくなります。 -
たてがみの色の変化に注目しよう
ガストンのたてがみの色が感情によって変わることを指摘しながら読むと、子どもたちが自分の気持ちを色で表現するきっかけになります。 -
読み終わった後に感想を聞いてみよう
「ガストンはどうして怒ったのかな?」「どうして楽しくなったのかな?」など、子どもたちに問いかけることで、感情について考える時間を作れます。
まとめ 🌿
『かっても まけても いいんだよ』は、勝ち負けにこだわることなく、楽しむことの大切さを教えてくれる絵本です。ガストンの成長を通じて、子どもたちは自分の感情と向き合い、適切に表現する方法を学びます。親子で一緒に読みながら、感情について話し合うきっかけにもなる一冊です。本当におすすめ!!
2025年04月13日
【絵本レビュー】ゆるす気持ちの育て方『しっぱいしたっていいんだよ』(主婦の友社)
今回は、「ガストンのソーシャルスキルえほん」シリーズからご紹介します!
『しっぱいしたっていいんだよ』

◆基本情報
発行所 主婦の友社
文・絵 オーレリー・シアン・ショウ・シーヌ
訳 垣内磯子
定価 本体1200円(税別)
はじめに 〜「ゆるす気持ち」ってどうやって育てる?〜
「〇〇ちゃん、またまちがえた!」「なんでそんなことするの!」
小さな子どもが誰かのミスに対して、ちょっとキツく言ってしまうこと、ありますよね。
この絵本では、他人の失敗をゆるせなかったガストンが、同じような失敗をしてしまったことで、初めて他人の気持ちに気づいていく姿が描かれています。
ソーシャルスキルを学ぶ大切な一歩、
それはきっと「自分がされたらどう思うか」を知ること。
ガストンといっしょに、「失敗にやさしくなる心」を育んでみませんか?
あらすじ 〜“失敗”から育つ、やさしさの種〜
ガストンは、カラフルなたてがみを持つユニコーンの男の子。
彼のたてがみの色は、気持ちによって変化します。
ある日、いとこのジョセフィーヌが遊びにやってきたのですが、ガストンは彼女の言動にイライラ。とても頑張って整理した植木鉢を壊されてしまったとき、ついに怒りが爆発してしまいます。謝ってくれたジョセフィーヌに対して、ガストンはつい「もううんざりだよ!」と冷たく言ってしまいます。
ガストンはジョセフィーヌの失敗をなかなか受け入れることができません。
でもその後、自分が同じミスをしてしまう出来事が。
思わず廊下でつまづいてしまって――なんとジョセフィーヌのぬいぐるみを破ってまったのです!
その瞬間、ガストンは悲しくなって、たてがみが真っ青に。
さらに、ジョセフィーヌが失敗したときに自分がすごく怒ったことも思い出しました。
**「わざとじゃなくても悲しい思いをさせることがあるんだ」**と、ガストンは初めて気づきます。
そして、お父さんが「そんなつもりじゃなくても人に悲しい思いをさせてしまうことがあること」「謝ることの大切さ」をやさしくガストンに伝えます。
最後には、ジョセフィーヌと互いに謝って仲直りができたガストン。
**「しっぱいしたって、いいんだよ」**という気持ちが、少しずつ心の中に育っていきます。
読み聞かせしてみて感じたこと 💭
失敗に対して厳しくなりすぎる子や、「正しさ」にこだわるタイプの子にこそ届いてほしい一冊。
ガストンの心の変化がとてもリアルで、「失敗される側」と「失敗する側」の両方の気持ちに寄り添える構成になっています。
子どもにとっても、「あ、自分にもこういうときある」と共感しやすく、
**やさしさの本当の意味ってなんだろう?**と自然に考えるきっかけになります。
おすすめ年齢 🎂
4歳〜8歳ごろ
👉 自分や他人の気持ちに興味が出てくる年中さん以降におすすめ。
小学校低学年の道徳の導入にもぴったりです。
ちょこっと豆知識 ✏️
「ガストンのソーシャルスキルえほん」シリーズは、**感情教育(SEL=Social Emotional Learning)**に基づいて作られた人気絵本。
フランスで誕生し、現在は世界15カ国以上で翻訳・出版されています。
1冊ごとにテーマが異なり、
怒り、集中、不安、自信など――子どもが出会う**「心のもやもや」**をわかりやすく紹介。
読み聞かせだけでなく、園や学校でも活用されています。
読み聞かせのちょこっとコツ 🎤
🌈 たてがみの色の変化に注目して読むのがおすすめ!
気持ちの変化が視覚的にわかるので、「どんな気持ちだったと思う?」と聞いてあげると◎
🦄 「ガストンと同じ気持ち、ある?」と問いかけてみよう
子どもが自分の経験と照らし合わせやすくなり、読後の対話も深まります。
📘 最後はガストンのやさしいセリフをいっしょに読んでみて!
「しっぱいしてもいいんだよ」――声に出して読むことで、子ども自身の中にもその言葉が残ります。
まとめ 🌷
『しっぱいしたっていいんだよ』は、人の失敗をゆるす力、自分の失敗を受け入れる力をやさしく育む一冊。
ユニコーンのガストンを通して、子どもたちは他人への共感と、心のしなやかさを少しずつ学んでいきます。
失敗を「ダメなこと」と思ってしまうお子さんに、
そして、人にちょっと厳しくなってしまうときに――
心をゆるめてくれる優しい一冊として、ぜひ手元に置いておきたい絵本です♡


















